ライチ(レイシ)の栄養と健康効果

ライチの基礎知識

ライチはムクロジ科の果樹で レイシという呼びかたもされています。中国の嶺南地方が原産の1属1種で、熱帯や亜熱帯地方で栽培されています。木は常緑高木で、黄緑色の花が春に咲きます。夏になると果実が熟して、表面が赤くうろこ状になり、新鮮な物ほどトゲが鋭くなります。

 

この果実の果皮(正確には仮種皮)をむくと食用できる白色半透明の果肉が出てきますが、かなり多汁で、その中には大きい種子が1コ入っています。

 

ライチの歴史はかなり古く、中国南部においては、すでに3000年前から生産されていたとされています。古い中国の書物によれば、漢時代に、ライチは皇帝への献上物として価値があったとされています。

 

その当時は、疲労回復の薬としても使われ、多汁なので、喉の渇きをうるおすのにも役立っていました。ライチの種に薬効があるということで、中国の薬学の本草綱目という書籍にも記載されています。

 

日本に入ってきたのは1720年頃の伊豆大島からで、江戸時代の末期になって鹿児島県にも入ってきたといわれています。

 

ライチ独特の上品な甘さや香りは中国では古代から珍重されていて、かの楊貴妃も大好きとのことで、華南から都長安まで早馬を使って運ばせていたようです。

 

日本では初夏を最盛期に、生なら主に台湾から輸入したものが店頭で入手できます。最近は沖縄産のものも出回るようになっています。シーズン中は栽培が盛んな地域で大量に出回るので、手頃な値段で入手できるのも魅力です。